4月12日~17日、本年財団設立40周年の節目を迎えるにあたり、ベトナムの送り出し機関を訪問しました。
ベトナムとは2014年より実習生の受け入れを始め、年々増加の一途をたどり、現在では当財団が監理している技能実習生・特定技能外国人の8割を占めるほどになりました。各機関に対し、多くの実習生等を送り出してもらっていることに感謝の思いを伝えるとともに、財団設立40周年を迎えての挨拶をしてきました。
また、2027年4月からの育成就労制度の施行を見据え、技能実習制度との変更点やポイントについて意見交換をしました。とりわけ新制度では日本語能力の向上が重要視されており、育成就労開始までにA1相当(N5)、終了までにA2相当(N4)が求められています。こうした状況をふまえ当財団としても入国後のEラーニングによる日本語教育や受け入れ企業における学習支援を強化していきたいとの考えを伝えるとともに、入国までにN5、できればN4の取得を目指してほしいと話をしました。送り出し機関からは、日本語教育の重要性が増していることを認識しており、これまで以上に日本語教育に力を入れていきたいとの返答がありました。
当財団は1986年の設立以来、アジア各国との国際交流・国際貢献に資する諸事業の推進・発展に努めてきました。中国からの技能実習生の受け入れからスタートし、現在ではベトナムをはじめとしてインドネシア、ミャンマーなど受け入れ地域も拡大してきています。中国とは今も長きにわたる大切なパートナーとして友好関係を継続しておりますが、40周年を機にこれまで通称としていた「HRsDアジア財団」を正式名称にしようと考えています。現在、新制度に向けた監理支援機関としての申請手続きを最優先事項として進めており、申請が許可されたのち名称変更に関わる手続きに入っていきたい旨をベトナムの送り出し機関にも伝えました
。
今回のベトナム訪問は、理事長として初めてのことでしたが、新制度にむけての意見交換、教育施設の見学や日本語を勉強している生徒との触れ合い等ができ、大変有意義なものとなりました。
また、ベトナムの各機関との連携・協力関係を深め、今後も信頼関係のもとで事業を推進していくことを共有するいい機会になりました。
近々日本に入国する予定の生徒(8人)が学んでいる教室を訪れた際、一人ひとりから日本語での質問を受けました。質問に対するやりとりをするうちに緊張も解け、私からも「日本に来るのは楽しみですか」「日本の何が好きですか」と逆に質問をすると、「とても楽しみです」「アニメです」等の日本語が返ってきました。最後に「日本で待っているので、日本語の勉強がんばってください」と激励すると、「はい、がんばります!」と元気な声が…
教育センターを訪れ、様々な教育施設を見学するとともに、実習の現場を視察しました。印象に残っているのは、本物の魚をさばく水産加工の実習です。講師を務めているのは元実習生で、日本での経験を活かして手順や注意点をわかりやすく説明しながら行っていました。
いくつかの研修施設を見学しました。鉄工溶接の実習は行われていませんでしたが、生徒が実際に溶接したものが並べてあり、比較しながら評価し、生徒の技術向上につなげているとのことでした。また、自動車整備の実習では本物の車を使って学んでいました。他にも日本での実習に直結する様々な施設があり驚かされました。ここでも生徒と日本語で会話をしました。
社長から、「自らが相手の立場に立ち、相手の気持ちになって物事を考える」という日本の思いやりの心を大切にして、ベトナムの生徒に相対しているとのことでした。
実習生が学んでいる教室を視察すると、基礎的な日本語をしっかり学ぶとともに、日本で地域の人々と共に暮らしていくための挨拶や習慣を学んでいる姿がありました。
社長から当社は小規模ではあるが、一人ひとりの将来のことを思って、時には厳しく対応しているとのことでした。
日本人の日本語教師から、会話やコミュニケーションを大切にした日本語教育に力を入れているとの説明がありました。
残念ながら授業はすでに終了しており、毎朝行っている日本のラジオ体操を生徒全員でして見せてくれました。私も生徒と共になつかしく思いながら体を動かしました。
第54回理事会は、3月23日、日中技能者交流センター会議室において開催されました。
冒頭、岡島理事長のあいさつの後、理事長を議長として選任するとともに、2026年度の事業計画や予算、新会員の承認など9件の議案について審議を行い、すべての議案について出席理事全員の賛成で承認されました。
一方、第36回評議員会は、3月30日、日本教育会館会議室において開催されました。
冒頭、評議員から議長を選任したのち、岡島理事長からの開会にあたってのあいさつを受け、2026年度の事業計画や予算など各号議案の審議に移りました。審議の後、それぞれの議案について採決後、出席評議員全員の賛成ですべての議案が承認されました。
2026年度は、当財団設立40周年を迎えるとともに、2027年4月の育成就労制度への移行を見据えた、財団としても重要な転換点となります。したがって引き続き、「ひととつながる」「ひとをささえる」「ひとをそだてる」をキーワードに、チャレンジと改革を通じて持続可能な事業体制を目指し、全役職員が一丸となって、この難局を乗り切ってまいります。
評議員・交代者
(任期2023年度~2027年度定時評議員会まで)
新任 佐保 昌一 労働者福祉中央協議会 事務局長
退任 南部美智代 労働者福祉中央協議会 事務局長※
(※印は 前 または 元職)
評議員会
理事会
技能実習制度では技能実施先(企業)において、技能実施先(企業)責任者、技能実習生と面談し、実習計画状況を確認・監査を行うことが義務づけられています(監査・訪問指導)。
当財団は定例的に監査実務者を対象にこれまで、全国監査会議(11月18日〜19日)に続き、「監査実務者ミーティング」を2026年3月6日にオンラインで開催しました。
このミーティングは監査事項の全体的底上げを目的とし、適正な監査となるよう定例的に開始しています。最近の特徴を踏まえて監査上の点検項目、監査報告書の留意点、運用要領等の変更事項について情報共有を図るとともに、最新の法令変更等についても理解を深めています。
岡島理事長の挨拶に続き、定期監査と臨時監査時の監査実施項目、報告書作成上の留意点など実務的意見交換を行いました。加えて最近の臨時となる案件(業務災害、違法行為、人権侵害等)の特徴について周知徹底を図りました。
さらに、2026年1月より施行された行政書士法の改正など外国人材を取り巻く動きなども情報共有し、財団としていっそうの法令遵守を徹底することを確認しました。
また、2027年4月より育成就労制度が開始となることから、運用要領についても理解を深める機会としました。講師の(公財)国際人材協力機構(JITCO)から監理支援機関の認定要件、送出機関の要件、育成就労者の要件、日本語学習要件などついて報告を受けました。その後、質疑応答を行いました。
監査実務者による意見交換
四国駐在 國方 利泰
私は2010年より10年間労働組合の専従として組合員のお世話活動をして参りました。
2024年5月よりご縁をいただき日中技能者交流センター四国駐在事務所に着任し早いもので2年が経過しようとしています。まだまだわからない事ばかりで周りの方に色々と教えて頂きながら毎日が勉強です。これまでの組合経験を活かしながら実習生の宿舎や企業訪問を行っています。現場の声に耳を傾け日々の対話を通じて、お互いの立場や考えを理解し合うことの大切さを実感しています。
今後2027年4月から始まる育成就労を見据え日本語教育の定着について受け入れ企業とご理解ご協力を頂きながら取り組んでいきたいと考えています。
2月には地元の市の国際交流協会主催のイベントで「お国自慢料理大会」が開催されインドネシアの実習生も参加し、インドネシア、カナダ、中国、フィリピン、日本の料理を作って食べ、みんなでレクもしながら地域の人と外国人同士の交流を深めて頂きました。今後も地域で働く外国人実習生と市民の皆さんが交流イベントを通して日々の生活に役立つ日本語をより身近に感じ自然に身につけて頂けることを願っています。
※地元交流イベント(銭形砂ざらい年2回、花見、銭形まつり花火大会、太鼓台まつり、地引網等)
現在、当財団では日本語学習に励む実習生を応援しており、N3以上の合格者には報奨金と教材「あたらしいじっせんにほんご2~働く外国人学習者のために 楽しい活動集」を贈呈しています。
先日、合格した実習生から「ありがとうございます!」と感謝の気持ちが綴られたハガキが届きました。
仕事終わりの疲れた時間にもコツコツと勉強を続けてきた成果が、形になったことを大変嬉しく思います。
皆様も、彼らを見かけたらぜひお祝いの言葉をかけてあげてください。
次回試験(12月)に関する重要なお知らせ次回の日本語能力試験(JLPT)は12月6日(日)に実施されます。近年、受験希望者が非常に増えており、申込期間内であっても、定員に達し次第受付が締め切られるケースが相次いでいます。受験を予定している実習生には、以下の期間を確認し、募集開始後できるだけ早めに申し込みを済ませるよう指導・周知をお願いいたします。 第2回試験 申込受付期間 2026年8月17日(月)~9月7日(月)17:00まで (※)受付終了直前はサイトが混み合い、また定員により申し込めない場合があるため、「受付開始」直後の申し込みを強く推奨します。 |
ベトナムからの実習生が、研修期間中の思い出を綴ってくれました。初めて訪れた神社で感じた日本の文化や、研修所の先生方との交流を通じて深まった感謝の気持ち。異国の地で一つひとつの経験を糧にする彼女たちの温かく素直な言葉をぜひご覧ください。
※原文のまま掲載しております。
わたしのじんじゃにいったかんそうヴィティビックさん
配属機関名:株式会社予州興業
日本入国日:2025年12月18日(技能実習1号)
きょう、はじめてにほんのじんじゃにいきました。いままで しゃしんでみたことがありましたが、じっさいにいくのははじめてでした。じんじゃにつくと、まわりはとてもしずかでした。まちとはちがって、こころがおちつくばしょだとかんじました。とりいをくぐったとき、すこしきんちょうしましたが、すぐにこころがらくになりました。
てみずやでてをあらって、くちをゆすぎました。それから、ほんでんへいって、てをあわせてあいのりをしました。
かぞくのけんこうと、まいにちがんばれるようにいのりました。
じんじゃにはきがたくさんあって、くうきがとてもきれいで、とてもしずかで、ここちよいじかんをすごすことができました はじめてじんじゃにいって、にほんのぶんかをすこしりかいできたとおもいます。きょうのけいけんは、わたしにとってたいせつなおもいでになりました。
私はくみあいでべんきょうをはじめてからいっかげつになりました。みじかいじかんでしたが、とてもいみのあるじかんでした。いっかげつのあいだせんせいやせんぱいたちがとてもていねいにおしえてくれましたしごとのきまりや、まいにちのせいかつについてべんきょうしました。はじめはあたらしいかんきょうやしごとになれなくてすこしとまどいました。でも、みんながたすけてくれたのでだんだんなれてあんしんできるようになりました。
また、ほかのともだちとこうりゅうしていっしょにべんきょうしました。おたがいにはげましあいながらがんばりました。いっかげつたってじぶんがすこしせいちょうしたとかんじました。くみあいでのいっかげつはわたしにとってたいせつなけいけんでした。
じんじゃさくぶんブィティホアンさん
配属機関名:株式会社予州興業
日本入国日:2025年12月18日(技能実習1号)
おしょうがつのころ、私は日本にきたばかりで、日本ごのちゅうしんでべんきょしていました。そのとき、ちゅうしんのせんせいたちが、私たちをちかくのじんじゃにつれていってくださいました。はじめてににほんのおしょうがつにじんじゃへいくので、とてもたのしみにしていました。そのじんじゃはしずかないなかのむらにある、ちいさくてとてもふるいじんじゃでした。じんじゃはおおきくはおりませんが、ながいれきしとしずかなふんいきをかんじました。じんじゃのまわりにはきやはながおおく、しぜんにかこまれていました。せんせいにおしえてもらって、みんなですずをならしました。すずのおとはやさしく、こころのなかまでひびきました。そのあとで、おみくじをひいていちねんのうんをうらないました。けっかをみながら、ともだちやせんせいとたのしくはなしました。ゆっくりじんじゃのなかをあるき、ふるいたてものやいしのみちをみました。しずかなばしょですごしていると、こころがとてもおちつきました。このじんじゃでのはつもうでは、にほんのぶんかをかんじるたいせつなけいけんでした。にほんにきたばかりの私にとって、わすれられないおもいでになりました。
いま私はセンターでいっかげつべんきょうしています。じかんはながくありませんが、たくさんのことをまなぶことができました。このいっかげつのあいだにぶんぽうやたんごなどあたらしいこととをたくさんべんきょうしました。せんせいはいつもていねいにおしえてくれて、わからないところがあればやさしくせつめいしてくれます。
そのおかげでべんきょうがだんだんたのしくなりました。またあたらしいともだちもできました。みんなでいっしょにべんきょうしたり、たすけあったりしています。きょうしつのふんいきはとてもあかるく、まいにちセンターへいくのがたのしいです。いっかげつべんきょうして、じぶんがすこしずつせいちょうしているとかんじます。これからももっとがんばってべんきょうしていきたいとおもいます。
じんじゃへいったかんそうヴートゥハンさんん
配属機関名:株式会社予州興業
日本入国日:2025年12月18日(技能実習1号)
2026年1月2日、あたらしいとしのはじめに、わたしはせんせいとクラスのともだちと
いっしょに日本のじんじゃへいきました。
このひは、へいわとしあわせ、そしてこううんをいのるひでした。
じんじゃのけしきはとてもしずかで、しんせいなかんじがしました。
ふるいたてものやきがたくさんあって、こころがおちつきました。
かぜはすこしつめたかったですが、そらはきれいできもちよかったです。
わたしはてをあわせて、あたらしいとしにかぞくがみんなけんこうで、しあわせにくらせるようにいのりました。
こどもたちがいいこで、よくべんきょうして、がっこうでうまくいきますようにとねがいました。
そして、せいかつがゆたかになって、ざいりょくがたくさんありますようにとこころからいのりました。
このひは、わたしにとってとてもたいせつないちにちでした。
あたらしいとしがよいとしになるとおもいました
ホアンさんは、学習意欲が高く、努力する姿が印象的でした。担当していたキッチンの掃除も、三人で最後まで丁寧に取り組んでくれました。
ビックさんは、口数こそ少ないものの、日本語力が高く、芯の強さを感じさせる実習生でした。キッチンの掃除にも最後まで責任を持って取り組んでいました。
ハンさんは、向上心が高く、講師の手伝いを積極的に行ってくれました。また自国の実習生の通訳も務めるなど面倒見がよく、周囲の状況を見て行動できる実習生でした。
三人とも素直で真面目な性格で、講習中は非常に熱心に授業へ取り組んでいました。掃除の方法を教えるとすぐに実行に移し、何事も安心して任せることのできる実習生でした。
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我が国で最も多い技能実習生の年齢層は20代前半です。体力があり、新しい言語や技術意欲が高い外国人が増えています。
今回、新たな不安と期待を抱えた来日直後のベトナムの女性3人と日本での実習生活について伺いました。
覚えたばかりの日本語で期待と抱負を語ってくれました。
2026年3月に来日したベトナム女性3人、タムさん、アンさん、チュエンさん達は、関西の食品産業での実習を予定しています(10代後半と20代前半)
Q1.日本を実習先として選んだ理由は?
日本は多くのベトナム人が技能実習等で活躍しています。「親切な人が多く、景色もきれい、食べ物が楽しみです。両親も安心・応援してくれてます。アニメなどに興味があります。食べ物では寿司、たこ焼き、ラーメン、餅や果物を試したい。」また、行ってみたい場所は「富士山に登りたい、有名な場所で桜を見たい、大阪「難波」に行きたい」とはっきりと語り、既に関心のある情報をみなさんは入手済みでした。
Q2.技能実習(3年間)での気を付けたい点と不安は何か?
初めて異国での暮らしとなることから、「3年間ホームシックにならないように健康や体力に気を付けて過ごしたい」と述べ、これからの生活への不安も少しのぞかせていました。
また、「同僚や多くの先輩達(ベトナム実習生)もいます。仕事は不慣れで不安もありますが、ベトナムの仕事より実習賃金も高いので頑張りたい」と抱負を笑顔で語ってくれました。
Q3.実習経験を通じた将来の夢は?
3人とも「日本で長く仕事を続けたい、将来は家族を持ちたい、実習賃金で親に仕送りしたい。そのためにはもっと日本語を覚えて、日本語のN3(B1)合格が目標です。日本語を教える仕事をしたい。
食品産業で特定技能として長く仕事を続けたい。」日本語の学習として「日本語を職場の人と会話する、マンガを読む、漢字を勉強する、仕事が終わっても勉強する」と意気込みを語ってくれました。
最後に、3人はこれからの技能実習の生活や母国の家族への思いを語ってくれました。
3人ともこれからの目標に向けて、「勉強(日本語)を一番にして頑張りたい、日本語の勉強を毎日続けて健康に気を付けて過ごしたい」また、来日にあたって「経済的に支援してくれた家族のために送金し、家族の生活に少しでも役立つために技能実習を頑張りたい」と決意を述べていただきました。
当財団もこうした技能実習の期待と目標に寄り沿った監理支援を続けていきます。
左からチュエンさん、アンさん、タムさん
技能実習生の入国後研修
執筆時は年度末で、中東で争いが始まって1ヶ月が過ぎた所です。原油危機でガソリン価格が世界的に高騰していますが、価格高騰しているのはそれだけではありません。
ご存じの通りマンション価格も高騰していて、千葉県内の新築マンションが1億円を超えたそうです。食品などあらゆる物、製品の価格が高騰していていつまで続くのかと不安に感じます。実習生が住んでいる宿舎、備品類は企業さんが用意してくれていますが、用意にかかる金額も高くなっている様に見受けられます。
我々同様に実習生達も生活にかけられる金額も限られますので、工夫して節約していることでしょう。実習生はお金目的で日本に来ていませんが、就労し給与を得て生活しますので、お金は重要です。
コツコツ貯めた貯金を家族に送金したり、自分の趣味などに有意義に使っている事と思います。厳しい時に日本に来ていますが、日本で良かったと実感して欲しいですね。
(I.O)