日中技能者交流センター、JCSEC

日中技能者交流センター
ライン

一連の30周年記念事業(3月〜11月)

大型訪中団にはじまり、各種イベントなど
11月最後のヤマに向けて

「日中友好協力基金」が30周年記念日に発足

 9月6日のセンター設立記念日に日中友好協力基金が発足しました。基金は、日中市民レベルの友好と協力の促進を目的とした事業や活動を行う団体・グループ等を財政的に支援するもので、5年間の時限基金で、当初予算は200万円。センターの30周年を記念する象徴的な事業です。
 2016年度最初の支援対象となった事業は、NPO法人「日本二胡振興会」から申請のあった「民族楽器のコンサートを通じた日中文化交流事業」で支援額10万円。6日のセンター設立30周年記念式典において日本二胡振興会の武楽群会長に手交されました。
 日中友好協力基金の規定、申請の手引等はセンターホームページに掲載されています。


設立30周年記念式典

 記念式典が、14時から1時間、日本教育会館1Fロビーで開催され、約50名が参加しました。式典では、日本の介護保険制度等の研修のために来日中の中国職工対外交流中心チームの劉洪団長、人社部国際交流服務中心チームの東紅団長から、また、人材交流協会の李耀駐日代表から挨拶を受けました。後半は、(一財)日本教育会館の共催を得て、「日本二胡振興会」による中国古典楽器(二胡、琵琶、箏)演奏会を行いました。


「東京シンポジウム」と「記念レセプション」

 センターの設立30周年記念事業は、3月29日からのセンター設立30周年記念訪中団の派遣と31日の「北京シンポジウム」からはじまって、9月6日の日中友好協力基金の発足、30周年記念式典を経て11月15日の「東京シンポジウム」と「記念レセプション」をもって完結します。今は、マラソンで言えばちょうど中間点を越えたところです。
 「東京シンポジウム」は、「北京シンポジウム」と連動する形で、14時から17時まで学士会館で開催されます。北京がそうであったように「グローバル世界の中で日中友好を促進しよう」の呼びかけの下に、今回のテーマを、「日中友好と交流の促進に向けた私たちのビジョンと提言」として、センターの3つの中国側パートナー(中国職工対外交流中心、人社部国際交流服務中心、中国国家外国専家局)から提言をいただきます。シンポジウムの最後には、討議とそれぞれの提言を受けて「4団体共同アピール」を採択する予定です。
 「記念レセプション」は、シンポジウム終了後、18時から同じく学士会館で開催されます。当センターを支えて下さったみなさまに感謝し、ささやかですが心のこもったレセプションにしたいと思っています。また、次の30年に向けて、私たちの決意を新たにする機会にしたいと願っています。

専務理事/事務局長 新井 力


人見理事長より「日本二胡振興会」武会長へ支援金の手交
人見理事長より「日本二胡振興会」武会長へ支援金の手交


中国古典楽器の音色に耳を傾ける

中国古典楽器の音色に耳を傾ける
中国古典楽器の音色に耳を傾ける



当センターが中国政府より友誼賞を受賞

93年以来2度目の受賞

 2016年の中国政府「友誼賞」の授賞式が9月29日中南海の会堂で挙行されました。
 日本からは当センター人見一夫理事長他3名が受賞しました。
 設立30周年を迎えたこの年に、当センターを代表して人見理事長が友誼賞を受賞したことは大変光栄なことです。
 中国政府友誼賞は教育・文化・医学等の各分野で中国の発展に寄与した事に対し授与される賞です。今年は中華人民共和国建国67周年を前に世界18か国・50人に授与されました。
 9月29日の午後、中国国務院の馬凱副総理から一人ひとりに友誼賞が手渡されました。
 当センターは1993年にも友誼賞を受賞しており、同じ組織が2度友誼賞を受賞するのは、大変まれな事と聞きます。
 当センターはこれからも日中両国の友好と交流、人材育成に尽力する決意です。


友誼賞授賞式。馬副総理と
友誼賞授賞式。馬副総理と


会場となった中南海会堂
会場となった中南海会堂



新規作業チーム研修会

介護保険制度とは何か— 基礎編を学ぶ

 中国の長い友人である中国職工対外交流中心、人力資源和社会保障部国際交流服務中心からの要請に基づいて、9月6日から3日間の日程で、日本の介護保険制度を学ぶ5つの講座を開催しました。
 中央労福協の花井事務局長にアドバイスを頂き、厚生労働省、連合政策局の支援を得て、「わが国は何故介護保険制度を創設したのか」「現在の介護保険制度の概要」「介護を担う人材の育成」「介護保険の今後について」の講座を行いました。そして介護施設の実際として神奈川県にある「社会福祉法人いきいき福祉会」の視察を行いました。
 現在、中国の65歳以上の人口に占める割合は9・6%であり、これは日本の1985年とほぼ同じ水準になります
 日本はこの頃に高齢者の福祉法を改正し、「ゴールドプラン」(1989年)を策定して本格的な介護保険に踏み出しました。
 センターでは今回の講座をスタートとして、介護制度と人材育成をテーマに介護福祉について日中共同で知見を深めてゆきます。


新規作業チーム参加者

中国職工対外交流中心代表団
団 長  劉  洪  中国職工対外交流中心 副秘書長
団 員  王 永華  中華全国総工会 権益保障部保険処処長
     宋 秀菊  中国職工対外交流中心 技術交流処副訳審
     徐 田成  中華全国総工会 研究室総合処副主任
     石 晶晶  中国職工対外交流中心 技術交流処通訳
帯 同  程 一軍  中国職工対外交流中心 駐日代表

人力資源和社会保障部国際交流服務中心代表団
団 長  東  紅  人力資源和社会保障部国際交流服務中心 技能交流開発処処長
団 員  譚  垚  人力資源和社会保障部国際交流服務中心 技能交流開発処幹部
     許 旻智  ※人力資源和社会保障部国際交流服務中心 駐在員
帯 同  楊 賦臻  人力資源和社会保障部国際交流服務中心 駐日総代表

北京駐在特別参与
団 員  馬 子尤  (公財)日中技能者交流センター 北京駐在特別参与

※岐阜より参加


施設代表者による概要説明明
施設代表者による概要説明


説明に熱心に耳を傾ける参加者の皆さん
説明に熱心に耳を傾ける参加者の皆さん


「いきいき福祉会」からの説明
「いきいき福祉会」からの説明


施設内入浴施設の見学
施設内入浴施設の見学



第21回理事会 開催

今年度上半期の事業及び収支報告を承認
30周年記念事業の詳細を報告

 10月12日、当センター会議室において、第21回理事会が開催され、理事10名、監事1名の出席のもと、当センターの今年度上半期の事業報告、収支報告などが全会一致で承認されました。
 会議は、人見理事長の挨拶に続き、新井専務理事より2016年上半期の事業展開についての総括報告と、個別事業の報告並びに収支報告が行われました。
 また、今年実施されている当センター「設立30周年記念事業」の掉尾を飾る11月15日開催予定の「東京シンポジウム」並びに「記念レセプション」の実行計画について報告が行われ了承されました。
 (「東京シンポジウム」「記念レセプション」の結果については次号に掲載します。)


センター会議室で開かれた理事会
センター会議室で開かれた理事会



2016年度 外国人技能実習生・研修生日本語作文コンクール

センター実習生が4年連続受賞の快挙
『メッセージ』で佳作

 JITCO(公益財団法人国際研修協力機構)が主催する「日本語作文コンクール」への取り組みは、実習生の日本語能力アップに寄与するものとして、当センターも力を入れて支援していますが、当センター実習生が4年連続の受賞をしました。今年は1937編の中から、1編が佳作を受賞しました。
 日本語の上達は、日本での実習成果を確かにし、生活の充実に必要不可欠なものです。技能実習生のみなさんには、これからも日本語の勉強に励み、来年も多くの人が応募されることを期待します。


佳作『メッセージ』

ZHU LIU MEI 顔写真朱 柳美

ZHU LIU MEI
国籍:中国 職種:電子機器組立て 実習実施機関:㈱エヌビーシー

 メッセージを伝える手段のひとつとして色があります。緑、黄、赤この三色は目の前に現れる時に、第一に何を思い出すでしょう。そうです、それは交通信号です。しかし、仕事にも使われているとは想像もしていませんでした。
 入社して、工場現場に入る時に、厚くて重い鉄門を開けて、目に入るのは頭のところに赤帽子のような柱が半空中に立っています。全部赤、黄、緑三色なので、運転場に来たような感じで、緊張する雰囲気が盛り上がって来ました。そして、たくさんのところに大きな「异常処置時に止める、呼ぶ、待つ」の看板が掛っています。上司に説明をしてもらっても実際に起った時にどうするか、はっきり理解できませんでした。
 ある日のこと、作業の途中で機械のランプは緑色から赤色になりましたが、機械は正常に動いていましたので、大丈夫だと思って、赤点灯を無視してやり続けていましたがそこから出て来た製品には不良がありました。頭が真っ白になって、慌ててどうするか、分からなくなりました。この時、準直が状況に気づき、止めろ!と一言言って、班長を呼んできました。不良を見て、普段はやさしくてニコニコしている班長でしたが、初めてこんな班長のすごくきびしい顔を見ました。機械は動いているからやるのはあたり前のことと思いながら、なぜそんなにおどろくことが必要かと思いました。班長は機械の状況をチックしながら、他の技術者を呼んできて一緒に異常を检討してから、機械をバラバラにして40分ほどかかって直しました。時間が経ってやっと自分の問題のきびしさを認識することが出来ました。班長から「外で見ると問題ないですが、ランプの色が変わったら、機械は私達に身中のどこかに病気があるよ、と不具合のメッセージを伝えていますよ、直さないと、もっと大きいトラブルが起りますから、何があっても勝手にやってはいけませんよ、异常処置をしてください」と言われました。
 人も機械も一緒でいくら小さくて簡単なことでも、ほっといて無視すると、時の流れに従って、いつのまにか大きく複雑になりますから、始めのうちに早めに止めましょう。
 勝つことは往往にして能力ではなく観念です。理解してないことを理解し始めたとき、人は上達になり、これからも自分のミスを向き合って素直に行きたいと思います。


編集・発行 
公益財団法人国際研修協力機構 『2016年外国人技能実習生・研修生日本語作文コンクール優秀作品集』
2016年10月発行、58頁より承諾を得て転載(原文のまま掲載しています)。


派遣教師からのおたより

日本語教師への誘い

河北師範大学 寺元 健二

 日本語教師に興味、関心をお持ちの皆さん、こんにちは。
 私は、4年にわたる河北省石家庄市の大学での経験をもとに、この記事を読んでくださる皆様を、中国での日本語教師へ熱烈にお誘いしようと思いはじめました。中国での活動に興味はあるがちょっと不安という方に、「よしっ」という気持ちが沸き起こってくださればありがたいと思います。
 まず、仕事ですが、「言語を学ぶことはその文化を学ぶこと」と言われますが全くその通りで、われわれは日本を紹介する役割といってもいいでしょう。現在の中国は、かつての日本が経験したあらゆる困難に直面しています。環境汚染、人口減少、バブル経済の破たん、家族の問題、公衆道徳の問題等々。ちょうど2、30年前の日本と同じに感じられます。しばらく中国に暮らすと、タイムカプセルに乗って過去に戻ったような感覚になることがあります。私は学生達に、「今日本語を学習することは、きみたちの30年後を知ることだ。」とよく言って聞かせます。日本は、今の中国と同じような困難を克服しながら歩んできたということを紹介すると、アニメーションや、ポップカルチャーにしか興味を示さなかった学生たちが、目を輝かせて真剣に耳を傾けます。「日本語を学ぶことは、中国の多くの問題点の解決方法をだれよりも早く知ることだ。きみたちは未来への最先端に立っているんだよ。」と言って教材を工夫しながら、授業に当たり、意欲を奮い立たせています。このような感覚は、われわれ壮年世代でないと、実経験として迫力をもって語れないのではないかとも思っています。日本語教師をしていてもっとも充実感を感じる瞬間です。
 次に、今回私が特にお伝えしたいことが、安全面の情報です。外国での新しい生活には様々なリスクが付き物です。生活上の安全、身分上の安全が考えられますが、中でも、守るものも多いわれわれ世代にとっては、身分上の安全が最優先事項だと思います。当センターのプログラムは、身分や報酬、住居、健康保険等に関して標準的な条件を中国当局と結んでおり、どこの学校に行っても基本的な条件は確保されています。自分の身は自分で守らなければならないのは当然ですが、身分上の安全が図られているということは、何にもまして安心事項だと思います。また、当センターの派遣事業は長年の実績であらゆる事態を経験しており、そのフォロー体制は、本人のみならずご家族にとっても安心できるものだと思っています。事前の研修についても完備されており、経験の有無による不安も軽減されると思います。昨今、インターネット等で日本語教師の情報は数多くありますが、不安のない手続きサービスを受けられるこのプログラムは、はじめて外国での日本語教師にトライする人にとっては、これ以上ないバックアップだと思っています。もちろん、不便等自分で解決しなければならない生活上のトラブルは、日本に居る時と同じようにたくさんありますが、また、それが外国生活の醍醐味でもあるでしょう。
 最後に、退職後の挑戦者の方にとっては、外国から日本を見ながら刺激を感じる、現役世代の諸君にとっては、発展著しい中国の今を経験することはキャリアパスにおいても有益だと思います。
 最後に、考えているけれど、ちょっと背中を押してほしい方、更に具体的な情報が必要な方、ぜひ私あてにご連絡ください。ご協力を惜しみません。【当センターにご連絡ください】
 皆さん、日本の次世代、若者に対しても、われわれ高年齢者も単なる食い逃げ世代ではなく、われわれしか担うことのできない分野で挑戦していることを示そうではありませんか。


外国人教師仲間と旅行
外国人教師仲間と旅行


教室で教え子たちと
教室で教え子たちと


授業風景
授業風景



四国支所からの便り

休日や祝祭日の外国人技能実習生の姿

 会社の為や家族の為に一生懸命に働く姿は外国人技能実習生の姿です。彼女達は休日や祝祭日をどう過ごしてるのでしょうか。外国人技能実習生の個人のブログから、その変わった姿も見られます。例えば、実習先企業の社長さんの山林で竹の子を掘ったり、果樹園で葡萄を収穫したり、会社の管理スタッフと一緒に桜の花を満喫したりして過ごす姿は、彼女達にとって一生の記念になることでしょう。

(程一軍 駐在員)


竹の子掘り
竹の子掘り


大きな竹の子と一緒に
大きな竹の子と一緒に


桜の花を楽しみました
桜の花を楽しみました



2017年度中国派遣日本語教師を募集します!!

 当センターは、1989年以来、中国国家外国専家局の協力の下、中国各地の大学・学院などの教育機関へ延べ1700名を超える日本語教師を派遣しています。本年も2017年度派遣日本語教師を募集します。『2017年度募集要項』につきましては、9月にセンターホームページで公開しております。
 また、『日本語教師募集特集・第1〜3弾』につきましても、9月より順次掲載しておりますので、是非ご覧ください。


一ツ橋

 海外へ行った際、交通事情にびっくりします。通勤ラッシュ時のバイクの数には驚くばかりで、あたり一面バイクのオンパレード。
 交通法規もなにもあったものではありません。車の前にまず、バイクを割り込ませ車を止める。見ていてハラハラします。日本では考えられません。
 このような外国「ルール」の中では日本で命がいくらあっても足りません。実習生が日本へ来るにあたり、日本の法律・文化・習慣・慣習等を学習して日本へ来ます。訪問指導等でも当センター職員が実習生に安全指導をしますが、受け入れ企業様につきましてもご指導の程よろしくおねがいします。
 JITCO統計でも実習生の交通事故死の数は年々増加しています。
 特に、交差点での飛び出し・夜の無灯火について気を付けるようお願いします。
 母国にて、企業様にご指導いただき習得した技術を発揮し頑張ってもらうためにも、元気に怪我・事故無く3年間頑張ってもらうことを実習生みんなにお願いします。
 頑張れ実習生!!

(K)


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